トイレでの排泄を失敗するときには
問題の原因を推測してみましょう
シニアのワンちゃんが トイレの場所を間違えてしまう場合、その原因は「認知機能が低下していること」と「運動機能が低下していること」が疑われます。
日頃の反応が以前よりも鈍くなったり、原因不明の夜鳴きなどが増加した場合には認知機能の低下が、散歩中の歩行が少しおぼつかなくなったり、お部屋のちょっとした段差を嫌がるようになったら運動機能の低下が原因と考えられます。
またトイレの位置はきちんと認識しているけれど、腎機能が低下していることでトイレまで排泄をがまんできない可能性もあります。判断に迷う場合には、なるべく早く動物病院を受診しましょう。
トイレとまったく違う場所で排泄してしまう場合は
トイレ(またはトイレシーツ)をワンちゃんの行動範囲に複数設置してあげて、様子を観察しましょう。ワンちゃんが尿意をもよおした時に、すぐ近くにあるトイレに行けるのであればトイレの認識はできているということになります。
また認知機能や視力が低下している場合であっても、周囲が高くなっているような形のトイレなら認識できる場合もあります。
トイレの色も床の色と差があるもの(床が暗い色ならトイレは白、床が薄い色ならトイレは茶色など)を選ぶと、目が悪くなってきたワンちゃんでも気づきやすくなります。
どういう条件が揃っていれば、ワンちゃんがスムーズにトイレに行くことができるのか、観察記録を元にして考えてみましょう。
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また一般的には視覚よりも嗅覚の方が年齢を重ねても機能しやすいので、香り付きのオムツなどを使って、鼻でトイレの場所を探しやすくする方法もあります。
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トイレの周囲で排泄してしまう場合は
運動機能の低下により、排泄の姿勢が取りにくくなっているのかもしれません。
老犬の運動機能の低下は後ろ脚から始まります。
それにより排泄のポーズを取りにくくなり、微妙にトイレの位置をはずしたりすることが増加していきます。
こんな場合には、飼い主さんが排泄のサポートをしてあげましょう。
愛犬がトイレに行ったら腰の部分を持ち、排泄の姿勢を維持しやすくしてあげます。
特に多くのワンちゃんはウンチの時にしっかりと力をいれていきむことが必要になりますので、力がいれやすい位置を探してあげましょう。
一日の排泄回数が多い子の場合は姿勢のサポートにハーネスを使用するのもおすすめです。
またトイレまでスムーズに行くことができる子であれば、自由に出入りできるケージの中にトイレを設置してあげることで、排泄中のふらつきを抑制してあげることもできます。もしご自宅にサークルやケージがあれば、一度試してみるのも良い方法でしょう。
これらの対応で対処できない場合は
一日中、愛犬の動きに注意しているのはなかなか大変です。
家事などで目を離さなくてはいけない時には少し行動範囲をせばめてあげましょう。
移動が少なくケージに慣れている子はケージに、移動が多くうろうろするのが好きな子はお部屋の半分くらいをゲートなど利用して区切り、そのスペースにトイレシートをしきつめて、その中で少し過ごしてもらいます。
清掃するスペースが限定されると飼い主さんの負担は軽減しますし、目を放せないことによるストレスも緩和できます。
また時間限定でオムツやマナーウェアを利用するのも良い方法です。
昔のものとは違い、今はオムツ類もかなり高機能になっているため、よほど長時間に渡って使用しない限り肌を痛めるようなこともほとんど無くなりました。
行動範囲の制限やオムツを利用することでお掃除の時間を少なくできれば、その分ワンちゃんと楽しくすごす時間を確保できます。お互いに快適に過ごすために、使えるグッズはどんどん使っていきましょう。